高ボッチ山山行報告
実施日 山名 参加者 会員 障害者 1名 健常者 5名
2019年6月1日~2日 鳥居峠・高ボッチ山・鉢伏山 合計 6名 会員外 障害者 0名 健常者 0名
コースタイム:
6/1 奈良井駅(11:45)…鳥井峠(14:05-14:30)…奈良井駅(15:30)
6/2 高ボッチ展望駐車場(4:00)…高ボッチ山(4:05-6:05)…鉢伏山(8:35-8:50)…鉢伏山荘(9:10)
天気:
6/1 曇り
6/2 曇り

★6月1日
 今回は、体力のない方もすばらしい夜景と大展望が見られるようにと、諏訪湖の北に位置する高ボッチ山を選定した。ただ、夜景を見るためには泊まる必要があり、泊まるならせっかくなどで1日目を観光で計画した。少し足を伸ばすことになるが、中山道の宿場町として有名な奈良井宿を見ることとする。

 今年3月から全席指定席となったあずさを塩尻で降り、中央西線の電車に乗りこむ。どこの山に登るか分からないが、ザックを持っている人が多い。

 私たちは、奈良井駅で降りる。ICさんが切符やパスモが入った透明のケースをなくしてしまったとのことで、いろいろ探したら、すぐ近くに落ちていたのでホッと一安心。

 江戸時代にタイムスリップしたような奈良井宿を歩く。漆塗りの漆器屋さんが多い。またどの店でも御岳百薬丸を売っている。御嶽山の近くだからこの付近で作られたもののようだ。

 昼食は、そば屋さんに入る。天ぷらそばは、海老の天ぷらだそうだが、野菜の天ぷらはないかと聞いたら、山菜の天ぷらを出してくれるとのこと。私は五平餅付きのそばを注文したが、女性陣は、タラの芽の天ぷらがおいしかったと喜んでいた。

 奈良井宿を抜けてから、鳥居峠まで往復することにする。ガイドブックにあった石畳を上る。TさんとNさんは、想定外だったこともあり、すぐに引き返して奈良井宿で待っているとのこと。

 残った4人で鳥居峠を目指すことにする。結構ジグザグに上るところもある。ここは、奈良井宿と藪原宿結ぶ、当時は難コースだったらしい。ここは、明治天皇だけではなく、W.ウエストン明治24年に歩いているらしい。とても歴史のある峠だ。

 峠は展望が良いと書かれていたが、あまり展望はなく、一番高いところへは行かれないようになっている。それでもなんとか御嶽山は見えたので、引き返す。

 奈良井宿で、木曽の大橋を見ようと地下歩道側に行くと、Tさん、Nさんがバナナを食べていた。ちょうど良いので、全員で木曽の大橋を見に行く。ちょうど、中津川行きの電車が通り過ぎていった。

 奈良井駅に戻り、塩尻に向かう。塩尻で日帰りできたNさんと別れ、5人は2台のタクシーに乗って崖の湯の茜宿に向かう。茜宿に着くと、宿の方が迎えてくれる。中に入ると、正面には、塩尻の街と北アルプスの風景が広がっている。部屋や浴場からも良い景色が見られ、とても良い宿だ。明日は、3時半にタクシーが迎えに来るため、20時前には眠りについた。

★6月2日
 3時少し前に起きて、準備を済ませ、タクシーを待つ。視界は良好だが、空は曇っていて星は見えない。Iさん親子は、M君が早く起きれないので、5時にタクシーを呼んである。まず3人がタクシーに乗って高ボッチに向かう。

 途中、シカが道路脇に姿を見せた。クラクションを鳴らすと、攻撃してくるらしく、ゆっくり移動して、立ち去るのを待つ。

 高ボッチ高原の展望駐車場でタクシーを降りる。もう4時だ。明るくなってきている。夜景の写真をなんとしても撮りたいと思い、タクシーの会計をTさんに高ボッチ山に駆け上がる。すでに一人の男性が三脚を立て、写真を撮っていた。

 小さな三脚を持ってきたが、それでは低すぎて写真を撮れないので、山頂に打ち込まれていた杭を使ってカメラがぶれないようにして写真を撮る。

 なかなか、TさんとICさんが上ってこないので、大声を出しながら駐車場の方へ下っていく。ようやく声が聞こえ、上ってきているのが分かった。

 高ボッチ山の山頂で大展望を楽しみながら朝食タイムとする。曇り空で太陽は見えないが、北アルプス北部の山々には薄日が差しているようだ。白馬岳から穂高連峰、さらに霞沢岳、乗鞍岳までの北アルプスの山々が屏風絵のように連なり、さらに御嶽山、中央アルプス、南アルプス、八ヶ岳と連なっている。富士山は、うっすらと頭の部分だけが見えていた。ここから見ると、南アルプスより低く見える。南アルプスは、南部の山まで見えていた。

 遅れて茜宿を出発したIさん親子が上ってきた。二人も、山頂で朝食を摂る。

 朝食が済んだら、鉢伏山に向かう。その前に展望駐車場でトイレを済ませる。駐車場もすばらしい展望だ。

 ここからは車道を歩くことになる。平坦ではあるが、少しアップダウンはある。それでも赤いつぼみと白い花がすばらしいズミの木や、足下に咲くサクラスミレやタチツボスミレを楽しみながら歩く。カッコウの声がこだまする。ヒバリもさえずっている。高原の朝を楽しみながら歩く。鉢伏山に向かって少し登り坂になると、後の山々がよく見えるようになる。高ボッチ山は、もう遠く低く見える。

 鉢伏山荘に着き、ここにザックを置いて山頂を往復する。少し上ると、北アルプスがとてもよく見える。高ボッチ山より距離的に近いので、北アルプスの展望がすばらしい。隣の美ヶ原や霧ヶ峰も近くに見える。

 山頂で集合写真を撮り、少し下にある展望台まで行ってみる。展望台への階段は70度くらいあるのではないかと思われるくらいの急傾斜だ。上ってみると、松本方面の街が見え、その上に槍穂高連峰が聳えている。曇り空でも、すばらしい展望に離れがたい気持ちになる。これが青空だったらさらにすばらしいことだろう。

 山頂を後に鉢伏山荘に下る。カッコウが歌い、ヒバリやモズが近くで見られる。鉢伏山荘で少し待つと、タクシーが上がってきた。タクシーに乗り込み、すばらしい展望の山を下っていく。早起きをしたこともあり、早々に眠りについていた。

                                                               記:網干

《参加者の感想》
 奈良井宿は想像以上に風情があるところで、江戸時代に想いを馳せられて、とても楽しかったです。観光客が少ないのも、尚、良しの、オススメスポットです。観光が入るのも、良いですね!

 鳥居峠はちょっと不完全燃焼ですが、中山道や戦国時代の古戦場後を歩くのは楽しいものでした。

 宿泊先の崖の湯は、ロケーションも湯も最高でした。沸かし湯だそうですが、十分、秘湯を味わいました。

 そして、高ボッチ、鉢伏山からのパノラマには、感動しました。あのような場所があるなんて…とても得をした気分です。ホームページの写真が楽しみです。
                                                              記:F.Iさん