巻機山山行報告
実施日 山名 参加者 会員 障害者 0名 健常者 4名
平成28年10月8日~9日 巻機山 合計 4名 会員外 障害者 0名 健常者 0名
コースタイム:
10/8 桜坂駐車場(10:50)…四合目(11:30-11:40)…五合目(12:10-12:20)…展望台(13:05-13:25)
    …ニセ巻機(15:30)…巻機山避難小屋(15:40-15:50)…巻機山山頂ケルン(16:30)…
    避難小屋(17:00)
10/9 避難小屋(7:25)…桜坂駐車場(10:25)
天気:
10/8 曇り時々雨
10/9 雨

☆10月8日

 今回も週末は雨の予報になっている。天気予報は月曜日が曇りになっている。ただ、雨上がりはスッキリ晴れる場合は良いが、霧に包まれたまま、視界が良くないこともある。逆に雨が降り始める前は、遠くまで視界が利き好展望になる時が多い。参加メンバーの都合も確認し、予定通り土・日で実施することとする。

 

 六日町の駅に着くと雨が降り始めた。私はザックから雨具を出そうとするが、雨具が見当たらない。雨具をザックに入れ忘れたのだ。他の人たちに迷惑をかけるので、3人で行ってもらい、私はこのまま引き返そうと考えた。しかし、みなさんから、せっかく新幹線まで使ってここまで来たのに、帰るのはもったいないということで、雨具を購入して山に行くことにする。タクシーでイオンまで行き、10時の開店を待って雨具を購入し、タクシーで登山口まで行く。

 

 六日町は雨が降ったり止んだりだったが、巻機山が近づくにつれて、道路も乾き、上空にはわずかに青空も見える。やはり、越後湯沢は日本海側ではあるが、南風が山にぶつかり、下降気流になるためか、他の新潟県の地域とは違う天気になるようだ。

 

 桜坂駐車場でタクシーを下車し、井戸尾根の登山道を登る。三合目、四合目と順調に登っていく。ブナの白い樹皮がまぶしい。一面のブナ林だ。木の間からは、鋭くとがった上越のマッターホルンと呼ばれる大源太山が見える。視界も良くまずまずの天気だ。

 

 登山口から1時間20分。昭文社のコースタイムどおり、 五合目に到着。山頂の稜線と米子沢の流れがよく見える。別パーティーの二人がうどんを作っていた。我々も昼食タイムとする。

 

 五合目を過ぎてもブナ林は続く。登山道は傾斜が落ち、広い斜面を緩やかに登っている。六合目に到着する。割引岳から伸びる天狗尾根の末端にある天狗岩がすばらしい迫力で聳えている。その隣には、ヌクビ沢が流れている。このコースもいつか登ってみたいものだ。

 

 この頃から雨がポツポツ降り出した。私は新品の雨具を身につける。しかし、雨具を付けると暑い。雨はすぐに止んだので雨具の上着を脱ぐ。七合目を過ぎ、さらに登ると、次第に木々の高さが低くなる。少し登ると、紅葉のきれいな場所に出る。展望もすばらしい。ここが八合目だった。谷川岳や一ノ倉岳は雲に隠れていたが、とがった万太郎山がよく見える。仙ノ倉山と平標山は雲に隠れていた。その時は気がつかなかったが、帰宅後調べたら、苗場山も見えていた。

 

 八合目付近で雨がまた降り出したが、雨具を付けずに登る。雨具を脱ぐと雨が降るので、Nさんが犠牲になって着ていてくれる。その後、雨は完全に止んだ。ニセ巻機への登りにかかる。八合目付近を振り返ると、尾根の紅葉がすばらしい。もう背の高い樹木はない。展望もほしいままだ。日本海側は雨が降っているのだろう、黒い雲に覆われているが、ちょうど巻機山付近を境に、太平洋側は青空がかなり見える。

 

 ようやくニセ巻機に着く。巻機山山頂は雲に隠れていた。しかし、少し下って行くと、みるみるうちに霧が晴れ、草紅葉が美しい巻機山山頂が見えてきた。避難小屋も見えてきた。

 

 明日は雨になる可能性が高いので、少々時間的には遅いが、今日のうちに山頂を往復することにする。避難小屋にシュラフやコンロなどを置き、軽い荷物で山頂に向かう。少し上がると、展望はさらに広がる。柄沢山方面にかかる滝雲もよく見え、その向こうには朝日岳、笠ヶ岳が見えていた。池塘を過ぎ、さらに一登りすると割引岳との分岐に出る。そこに山頂標識があった。一応、ここで集合写真を撮ることにする。山頂の反対側には、越後三山がよく見えていた。ただ、そちら側はどんよりと雲がかかっていた。

 

 山頂標識からさらに最高点まで行ってみる。草紅葉の草原に付けられた緩やかな道を行く。3つの池塘があり、最高点側から見ると、人が笑っているように見える。そこを過ぎて、最後の登りを登り切ると、そこが最高点だった。小さなケルンがある。一番高いところは自然保護の関係で行かれないらしい。写真を撮って下山にかかる。

 

 避難小屋に帰り着く頃、雨が降り始めてきた。すぐに水場まで行き、水を汲んでくる。避難小屋は、我々4人と、単独の人、2人パーティーの7人だった。3人は2階に寝て、我々は1階で寝る。トイレはバイオ式でとてもきれいだ。拭いた紙は、自分で持ち帰るのがここのルール。

 

 夜のひとときを楽しみ、いつしかシュラフに潜り込んで寝ていた。

 

☆10月9日

 夜半から雨音が強まっていた。明け方は、小降りになっていたが、まだ降っている。朝食を済ませ、今日はこのまま帰ることにする。小屋の外から2階を見ると、冬季用の出入り口が2階にあった。

 

 今日は足がある程度そろったメンバーなので、下りも順調に下る。ほとんど霧で視界がなかったが、八合目の上で一時視界が晴れた。美しい紅葉が眼前に広がっていた。もしかしたら、昨日よりもしっとりした色合いが出て美しかったかもしれない。写真を撮っておくべきだったかなと、少し悔やまれる。

 

 六合目、五合目と順調に下る。四合目付近で、後ろのメンバーを待っていたら、ネズミを3匹ほど発見。山でネズミを見つけることは非常に珍しい。ちょこまか動くので、写真は撮れなかった。

 

 避難小屋からちょうど3時間で桜坂駐車場に到着。タクシーを呼び、水たまりで登山靴や雨具を洗って待つ。

 

 来るときは新幹線だったが、帰りは鈍行。眠りに落ちたり、仲間と語り合ったりしながら、長い電車の旅を楽しみつつ帰路についた。

 

                                                                 記:網干