鹿俣山山行報告
実施日 山名 参加者 会員 障害者 1名 健常者 4名
平成27年5月24日 鹿俣山(かのまたやま) 合計 5名 会員外 障害者 0名 健常者 0名
コースタイム:センターハウス駐車場(11:20)…長沢(12:20-12:40)…ブナ平(13:00)…
        鹿俣山(14:10-14:30)…センターハウス駐車場(16:05)
天気:曇り一時晴れ

 日曜日の天気予報が次第に良くなり、当日は降水確率10%になっていた。雲は多いものの、青空が多くを占めている。今回は、参加者からの提案で、初めてレンタカーを利用する。Kさんの運転だ。

 

 無事に玉原高原のセンターハウスに到着し、トイレを済ませて出発する。すぐ近くでキビタキがさえずっている。探すが見つからず、歩き始める。今回は、少人数だったため、予定を少し変更して、玉原湿原に立ち寄っていくことにする。湿原にはタムシバがたくさん咲いている。ムラサキヤシオも咲いている。足下にはミズバショウも咲いている。

 

 湿原から水源ルートを行くつもりだったが、少し道を間違って遠回りしてしまう。しかし、すばらしいブナの林を楽しむことができた。キビタキが近くでさえずっている。何とか見つけることができたが、他の人は見つけられなかったようだ。

 

 長沢の三角点付近で昼食タイムとした。しかし、時間がオーバーしているので、20分で終える。周囲はハルゼミの合唱だ。1本のブナの木に、ハルゼミの抜け殻がたくさん付いている。ブナは多くの生きものを育んでいるのだろう。

 

 次はブナ地蔵が現れる。ブナの根が盛り上がって、お地蔵さんが佇んでいるように見える。不思議な現象だ。次は沼田の名木百選に選ばれているシナの木が現れる。すらりと伸びた太い幹が力強い。

 

 探鳥路の分岐を過ぎ、さらに登っていく。この付近からようやく標高が上がっていく。やがてスキー場に出る。樹林が払われているため展望も良い。谷川連峰もよく見える。蓬峠から武能岳、一ノ倉岳、谷川岳のオキの耳とトマの耳、オジカ沢の頭、万太郎山、仙ノ倉山まで見える。朝よりは曇っていたが、展望はまずまずだった。

 

 登山道脇には所々雪田が残っている。スキー場を過ぎて山頂直下を登る。ピンク色の濃いスミレやムラサキヤシオなどが咲く。山頂に着くと、上州武尊山が間近に見えた。谷川連峰は、木々が遮って見えなかった。

 

 下山は来た道を少し戻って、シャクナゲの咲く少ピーク方面に行く。足下がやや崩れているところがあって、注意して下る。少ピークに登りはじめるとすぐにシャクナゲの花が見つかった。アズマシャクナゲだろうか?

 

 尾根上を順調に下り、道なりに進んでいくとラベンダー畑に出た。夏は、紫色に染まることだろう。周囲は、野鳥たちの歌声がこだまする。コルリ、キビタキ、ヒガラ、センダイムシクイ、そして途中ではツツドリ、ホトトギス、カッコウのトケン類も聞かれ、アカゲラのドラミングも響いていた。

 

 スキー場脇の小さな沢にはミズバショウやリュウキンカが咲いていた。リフトの下に付けられたトンネルをくぐり、ブナの林を歩いてセンターハウスに戻る。最後は、地蔵温泉の露天風呂で汗を流して、帰途についた。

 

                                                                 記:網干

 

《参加者の感想》

 今日はブナの森で知られる、玉原高原の鹿俣山へ。緑豊かなブナの森に入ると先ほどまでの舗装道路とまるで違って、思い思いに手を広げた木々に招かれ、森の中へどっぷりつかっていく。空気が変わる。人も変わる。こんな静寂さ、私は好きだ。子供たちとの賑やかな山歩きもいい。結局、山にいればそれで幸せなのかもしれない。静かな森に野鳥がいろんな声で鳴いていた。

 鹿俣山に僕もいきたいといっていた佑助の声が。。。「せっちゃん、せっちゃん、せっちゃん」と早口で呼んでいるように聞こえる。おかしくて笑ってしまった。家にいるようだった。佑助に聞かせてやりたかった。なんという鳥なんだろうか?

 ぎりぎり間に合った水芭蕉。やや大きめだったが、花が咲いていてよかった。鹿俣山からまだまだ白い雪の残った谷川連峰を眺める。遠くへ行ってしまう仲間と歩いた谷川連峰の山々を見ていたら感極まってしまった。

 

 今日の反省:電車はぎりぎりの時間ではいけない。最寄りの駅で遅れがあって、皆が乗る電車の乗れず、新幹線に乗る羽目になってしまった。痛い出費だったが、あのはくたかに乗ることができた。27分の贅沢な時間でした。

 

                                                              記:S.Kさん